第9回ポケットモンスター北陸オフ 使用構築 ー Twin Mega Evolution "KG"
結果
オフ、大会名など | 参加人数 | 予選結果 | 決勝トーナメント結果 | 補足 |
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第9回ポケットモンスター北陸オフ | 52人 | スイスドロー5-0-1(1位通過) | 1回戦負け(ベスト16) | |
バトルロードグロリアオンライン1 | 89人 | スイスドロー5-2(10位通過) | 1回戦負け(ベスト16) | トリトドン → サンダー |
某所 battle spot doubles | ?人 | レート1650達成(9月上旬) | 1位獲得 | トリトドン → マリルリ,サンダーなど |
使用構築
ポケモン | 技 | 持ち物 | 特性 | |||
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ガルーラ | 恩返し | グロウパンチ | 不意打ち | 猫騙し | ガルーラナイト | 肝っ玉 → 親子愛 |
サーナイト | サイコキネシス | ハイパーボイス | 目覚めるパワー地面 | 守る | サーナイトナイト | トレース → フェアリースキン |
ヒードラン | 熱風 | 大地の力 | 身代わり | 守る | シュカのみ | 貰い火 |
ランドロス | 地震 | 岩雪崩 | 馬鹿力 | 叩き落とす | 突撃チョッキ | 威嚇 |
モロバレル | ギガドレイン | ヘドロ爆弾 | 茸の胞子 | 怒りの粉 | ゴツゴツメット | 再生力 |
トリトドン | 大地の力 | 冷凍ビーム | 毒々 | 自己再生 | オボンの実 | 呼び水 |
個別解説
191-192-122-*-123-140
H:16n-1
B:177メガガルーラの親子愛けたぐりを高乱数耐え(86.22%)
S:最速ヒードラン-1
- 場持ちの観点からメインウェポンは恩返し
- 素早さ操作を構築に取り入れないことから相手の展開や後出しを許さないグロウパンチ
- ポケモンの基本である上を取るための先制技として不意打ち
- 素早さ操作を構築に取り入れないことから試合の組み立てに必要な猫騙し
軸であるため、明確な仮想敵はもたせず最大限に強さが出るA補正
速いガルーラと打ち合えるようにするために177親子愛けたぐりを耐えれるように設定
素早さを自身のヒードランより遅くすることで、モロバレルなどに熱風を当てて落としてから隣に攻撃するといった動きが可能
防御より特防を上げてポリゴン2のダウンロードを対策
猫騙しとグロウパンチを持ち、モロバレルと組み合わせれば素早さ操作は構築に必要ないと考えた
159-*-87-220-155-152
H:16n-1
B:攻撃1段階下降177メガガルーラの親子愛すてみタックルを高乱数耐え(82.74%)
C:11n,221-101モロバレルをサイコキネシスで確定1発
- 毒や炎に打てる1つ目のメインウェポンとしてサイコキネシス
- このポケモンを採用している理由とも言えるハイパーボイス
- このポケモン単体で攻めを完結させるための目覚めるパワー地面
- 脆いポケモンであるため盤面を整えるための守る
軸であるため、最も高い数値の部分に補正をかける
特殊方面との打ち合い性能を高めるために素早さを準速に
威嚇込みの最低限の耐久と火力のバランスをとった形に
このポケモンには凍える風やトリックルームを入れて対応力を出す構築が見受けられますが、やはり自分はサーナイトはこの形が最も強いように思える
モロバレルと並べることでこのポケモンも素早さ操作を無理に構築に組み込む必要はないと考えている
173-*-126-176-126-141
H:奇数
B:216霊獣ランドロスの岩雪崩を身代わりが最高乱数以外で耐える
- ガルーラやサーナイトとの攻撃範囲を補える熱風 → このポケモンだけで倒しに行くわけではないのでプレイヤー負担の減る範囲技を選択
- 打点を与えたい炎タイプのための大地の力
- 相手のモロバレルへのケアや交代が起きやすいマッチアップ(ガルーラミラーなど)で強い身代わり
- 耐性と攻撃範囲が優秀であり、大事に扱いたいポケモンであるため守る
ガルーラとサーナイトが打点を強く与えにくい鋼や炎への打点と受け先として非常に優秀
ヒードランミラーや不意の目覚めるパワーに耐性の付くシュカのみで採用
ガルーラやサーナイトと合わせて行動していきたいため自然と最速になる
熱風のダメージと合わせてガルーラやサーナイトの攻撃で落としに行くプランになるためダメージを底上げするために残りをCに
ガルーラやサーナイトと横に並べても強い、後ろにも控えていても強いと組み合わせとしても補完としても非常に優秀な1体だった
164-197-110-*-101-157
D:177ボルトロスの命の珠目覚めるパワー氷耐え
- 一貫している状況で強力な一致技として地震
- 地震の当たらない飛行タイプや地震を打てない状況での炎タイプへの打点となる岩雪崩
- 仮想敵となるガルーラや鋼タイプへの打点となる馬鹿力
- 構築的に無視できないクレセリアやギルガルド、防塵ゴーグル持ちやゴツゴツメット持ちなどに打てる叩き落とす
ガルーラやサーナイト、ヒードランの補完の位置となるポケモンであり、格闘や地面への耐性と威嚇から物理ポケモンに対して役割を持ちやすい
このポケモンの特性上、あらゆる場面で先発に投げることであったり、後発から繰り出すことになるため、そういった行動をしやすくなるように突撃チョッキを持たせる
岩雪崩や馬鹿力、叩き落とすのダメージを上げることでガルーラやサーナイトの動きを楽にすることができるのでAに全振り
ガルーラやサーナイト、ヒードランと合わせて動くことになり、メガ前のガルーラやクレセリア、相手のランドロスと最悪同速にするために最速をキープ
219-*-105-105-132-31
H:3n
D:238メガサーナイトのサイコキネシス耐え
- 役割対象である水タイプや地面タイプの打点になり、場持ちが良くなるギガドレイン
- 雨+封印サーナイト+ズルズキンのようなジャンルの構築に勝つためのヘドロ爆弾
- 相手のポケモンの機能を停止させる茸の胞子
- ガルーラやサーナイトとの組み合わせをより強固にする怒りの粉
この構築の動きを支えていると言っても過言ではないポケモン
相手のトリックルームへの対策として優秀なのはもちろん、追い風や凍える風をしている間の隙に茸の胞子で機能を停止にかかることもでき、隣のポケモンの動きをあまりにも強力なサポートで守れるためこのポケモンのおかげで素早さ操作を組み込まずとも戦えています
この構築におけるモロバレルの使い方的に"守る"を使用するタイミングは少なく、必要な技4つで埋めることができています
ヘドロ爆弾はフェアリーや草への打点として意外に重宝する場面が多く、モロバレル同士で向かい合った際にも差がつく技として優秀に感じました
216-*-107-134-108-50
H:4n
C:171-110メガボーマンダを最低乱数切って倒す
S:最遅クチート+1
ガルーラ+サーナイトを扱う上で厳しくなる組み合わせとして水+炎や水+鋼といった組み合わせが厳しくなるためそこに対するカード
隣のポケモンを水技から守ることができ、マリルリやミロカロス、ニョロトノなどの攻めの性能を著しく落とすことができます
出されやすいギルガルドにも下から叩くことができる、炎技に対して繰り出すことができる、弱点がつかれにくいなど補完としてあまりある性能を発揮してくれました
このポケモンを組み込むことによって選出画面でトリックルームを匂わせることができるのもポイントです
構築経緯
自分がVGC2015において手がけた構築の中で最も完成度が高く、強い構築である『3展開メガサーナイトスイッチ』をベースに考察を進めていきました
考察を進めていく中で以下の3点のデメリットが自分の中で浮上してきました
- 主軸(メガシンカポケモン)が1体であること
- 素早さ操作が前提のマッチアップが存在する
- 局所的なメタに寄せている
この3点は構築のパワーを落としている原因であると考え、これらの問題を解決するためのブレイクダウンを行っていきました
- 主軸(メガシンカポケモン)が1体であること
というのもメガシンカポケモンが1体であることはパーティの方針を担うと言っても過言ではなく、その軸が通りにくい相手や基本選出を歪められてしまう相手、マッチアップに対して対策を練っている相手には難しいゲームを強いられてしまいます
ただこの部分に関して解決策は非常に単純明快で"メガシンカポケモンをもう1体用意する"ことで簡単に解決できます
そういったこともあって元々自分はメガシンカポケモンを2体採用する構築を好んで使っていました
しかし残り4体で補完をしなければならないことから、メガシンカポケモンの方針が離れすぎているとポケモン同士の組み合わせや補完が噛み合わずバラバラになってしまうため構築難易度は上がります
今回は"サーナイト"の相方を探す形になりましたが、今回はシンプルに"ガルーラ"に行き着きました
その理由としてはこの3点が主になります
- 素早さ操作が前提のマッチアップが存在する
ポケモンというゲームは"相手の上を取る"ということが非常に重要であることが広く認知されていると思います
自分も例に漏れずその1人だったのですが、そのために行う"素早さ操作"という行動に疑問を抱きました
ベースになっている構築にも強力なジャンルである"トリックルームによるスイッチ"が組み込まれているのですが、この技を取り入れることで素早さを調整しなければいけないことから本来の種族値であれば上から圧倒できる相手から余計なダメージを貰ったり、余計なターン消費をしてしまうことが多々見られました
そのことからもっと"シンプルに"ポケモン同士の組み合わせで強さを出すことをこの構築では意識しました
- 局所的なメタに寄せている
対戦ゲームをする上で意識せざるを得ないのはミラーや上位のジャンルへの対策ですが、ポケモンというゲームは格ゲーとは違い、こちらが用意できる行動の数や幅に制限があります
そのためあまりにも特定の場面や特定のポケモンに絞った構成にしてしまうと、構築のパワーを落とすことに繋がりかねません
つまりポケモンにおいて重要なのは、多少苦手な相手でも押し切ることができる"強い組み合わせを用意する"ことです
前々から思っていたことですが、"構築の完成度は99%が理想"であり、穴のない構築を作ることは不可能なので、どういうポケモンにどういう局面になったら負けかという想定が重要になります
このルールにおけるドーブルや小さくなる系統の構築のようなジャンルの対策は本当に最後に寄せるくらいで良いと思っています
まずは"勝てる範囲を広げること"が結果として自分を楽にしてくれるように思えます
まだいろいろ詰めて考えたものはあるのですが、あんまりだらだら書いてもつまんないと思うので小出しにしていくかtwitterにでも垂れ流していくことにします
今回の構築自体は強いものができて、選択も正しかったと胸を張って言えるし、プレイもかなり詰めることができたのでその結果が最低限帰ってきてくれて良かったです
これからも安心して準備をすることができます
対戦内容
■予選スイスドロー
Round1:みょん - 勝ち
-
Round1から試練
選出画面のルカリオに焦るものの、出てきたメガがプテラだったので一安心
モロバレルでフリーフォールを釣りながらトリトドンを繰り出し、降りてくるところにグロウパンチ
あとは順当に殴りあって押し切る形に
Round2:ふくにゃん - 勝ち
-
Round2は北陸の新進気鋭プレイヤーが相手
選出画面にヤミラミが見えた瞬間にTODスタート(試合が始まる前から)
一応選出にはヤミラミスタートをケアしてメガサーナイトを組み込んだものの、立ち回りは1ターン1ターンきっちり時間を使いながら後続リザードン意識のプレイ
トリル起動時にクレセリア+バンギラスにサーナイトのハイパーボイスが通ったことや、トリル下のトリトドンの活躍によって数的有利に立ち、時間的にもほぼ勝ちが見えたところでヒードランがヤミラミを燃やしてゲームエンド
Round3:コマール - 勝ち
-
Round3は作る構築が好きで実は前から密かに推してるプレイヤーのコマールさん(本人にこのことは言っていませんが)
ここまで2連勝で来ているものの、相手は世界にも進出しているプレイヤーなので苦しいゲームになるだろうと気を引き締める
しかし選出画面で苦手な最速っぽそうなリザードンが軸になっている構築を引き当ててしまう
その取り巻きにもビリジオン(マニューラとの袋叩きも見える)やスイクンにクレセリアといった一筋縄ではいかないポケモンばかり
相手の威嚇に付き合ってしまうとリザードンをフリーにしてしまうため、先発にランドロスは繰り出せないことと、リザードンのオーバーヒートを安直に打たせないためにもヒードランは後発がほぼほぼ確定
リザードン+ランドロス+ビリジオンまで相手の選出は見えていたので、おそらく崩すのならサーナイトでのプレイが必要だと感じました
隣に並べるのは消去法でモロバレルになり、マニューラ+ビリジオンorスイクンのような初手で来る可能性もあるし、最悪リザードンが来たらそのまま切ってまっさらな状態でランドロスを繰りだそうと割りきりました
初手の対面は最悪でしたが、事前に決めていたことなので1ターン目にモロバレルに出落ちしてもらい、その後からどうにかこうにか厳しい試合をしていく形になりました
試合が進んでいく中でコマールさんを観察してみると"腕を組む","顎を触る"といった「守りに入る」「自分はまだ優位」という仕草がよく見られました(今回のオフで試していたことの1つとして、せっかく顔を合わせて試合をするのだからこういったアナログな部分も情報として活用しようという取り組みを行っていました)
これが思いの外うまくハマり、安定を重ねていく相手のプレイのわずかに上を行くプレイをなんとか通し続けることができ、大きな1勝をあげることができました
正直スイクンを選出されていたり、少しでも噛み合いが悪くなると負けていた試合だったのでかなり厳しい相手でした
Round4:バルドル - 勝ち
-
Round4は全国区のプレイヤーでもあるバルドルさん
選出画面に見えたのは有名なアーキタイプでもある雨+サーナイトを踏襲したもの
しかしこのジャンルの構築はガルーラスタンのような多様性を持っていないため、真っ先に対策の動きを練ったパーティでした
調整段階でもこのジャンルを使っていたプレイヤーに対して負けていなかったことから自信はあり、オリジナルにも通用するか試すチャンスでもありました
試合内容としては要所で急所に当てるなどこちらに有効に運が傾いた部分はあったものの、おおよそ想定通りの"モロバレルのヘドロ爆弾"と"トリトドン+ヒードラン"によって差がついた試合になりました
この試合に関しては完全に対策で勝った形となり、自分の準備の仕方において自信がついた試合になりました
僕は昔某サイトを中毒なほどに利用していたので、彼に会って対戦してお話することができたのは正直かなり嬉しかったです
Round5:ずんだ - 勝ち
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Round5は北陸オフの主催でもありながらここまで勝ち抜いている実力者でもあるずんださん
ここまで長い付き合いながらも初対戦だったので内心ワクワクしていました
選出画面からサーナイトをどかせばトリトドンでのゲームエンドが見えたので、相手のサーナイトのサイコキネシスをモロバレルで受けながら返しの茸の胞子でサーナイトを機能停止させてトリトドンを盾にしながらサーナイトの行動を通す形になりました
Round6:ぴか - ドロー
お互い全勝同士だったので合意の上でのドロー
このRoundは全力で休息に充てることに
■決勝トーナメント
TOP16:ごんべえ - 負け
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決勝トーナメント1回戦はかなりスタンダードなCHALK+ボルトロス
この形にはサナバレルを当てると決めていたのでこちらもオーソドックスに選出
しかしながら1ターン行動を許した隙にボルトロスの悪巧み+サイコキネシス+10万ボルトですべて破壊されてしまいました…
ボルトロスからの脅威を今まで甘く見てきたツケが帰ってきた形になりました
ガルーラスタンでのミラーもしっかり練習してきていたので、結果としてはそちらを当てたほうが良かったのかなという印象です
ここに関しては完全に構築負けなのでまあしょうがない負けなのかなという感じですね
というわけでまたしてもベスト16で終了になりました
僕は一体いつになったらこの壁を壊せるのだろうか…